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2015年6月10日 (水)

U理論超入門

 拓大開発教育ファシリテーター講座 (アドバンストコース) 第3講 「ワールド・カフェ」 に向けて、参加者とML上で 「U理論」 について共有した。

 U理論入門としてまとめた内容は以下の通り。

--

AD7期の皆さま

 月に1回だけの授業ですと、基本的なことでも授業だけではADコースの内容として不十分なことがさまざまにあります。

 例えば、今週末の授業に関して、スタッフ側が 「ワールド・カフェとU理論」 がテーマだと勝手に言っても、U理論について、前回の授業でほんのちょっと出てきただけじゃん、ということだと見事に空振りですよね。 (笑)

 これが年10回きりのADコースの限界です。
ですから、反転授業にして皆さんの自学自習を必須としていますが、それでも限界を感じます。
ですので、今回、このML上で補足することをお許しください。

 もう一度確認しますが、
第3講 「ワールド・カフェ」 の体験型授業を深めるためのテーマは 「ワールド・カフェとU理論及びそこでのファシリテーター」 です。

  そこで、
U理論について既に周知の方は読み飛ばして結構ですが、まだ、よく分からない方に、ここに基本の基本をまとめます。

  U理論とは、組織の変革のプロセスはUの字を描くというものですが、提唱者オットー・シャーマーの原点を理解すると分かり易いと思います。

  J.ジャウォースキー 『源泉』 及び O.シャーマー 『U理論』 によると、彼に多大なインスピレーションを与えたのは、米国サンタフェ研究所のブライアン・アーサー氏。複雑系科学を専門とするハイテク市場分析の先駆者です。

  彼は、人びとが変革の決断に至るのは人びとの認知のあり方次第と説明します。
認知には2種類あって、ひとつは既存の枠組みを当てはめる最適化やゲームの理論であり、もうひとつは人間の意識のより深い領域 (内なる英知) に近づくこと。
  そして、社会における革新は、これまでのような前者からでなく、後者から生成されるという理論を示したのでした。

  そのために、必要なことは何か、彼によればそれは次の3つでした。
・ ひたすら観察すること
・ 一歩下がってより深い知の場所にいくこと
・ 英知に従ってすばやく行動すること

  これがU理論の誕生秘話の発端です。
オットー・シャーマーは上の3ヶ条を独自にUの字に ”見える化” したのです。

 ひたすら |                          ↑ 英知に従って
 観察する  ↓                          |  すばやく行動する
           ------------→
               より深い知の場所に行く

  これだけでは、単純化しすぎていて、各項目の深さがわかりづらいと思いますが、ここを出発点として O.シャーマーが完成したU理論を図示したものが 、テキスト 『教育ファシリテーターになろう!』 p.186 の 「Uスペース」 の図になります。
・ Uスペースの底に到るまでに、どんなプロセスがあるのか、
・ Uスペースの底では、どんなことが起こっているのか、
・ Uスペースの底から変革が実現するにはどんなプロセスがあるのか。
これらに関する項目が図解されています。 (出典 : 『U理論』 p.356)

  いかがでしょうか?
U理論のひとつひとつに、ファシリテーターが工夫の余地があり得ます。

  さて、U理論は、より深い知の場所にいくことを組織変革に必須としていますが、その代表的事象が 「プレゼンシング」 です。
「プレゼンシング」 は造語で、「存在する」 と 「感じる」 の混成語です。

  ADコースのめざすファシリテーターは、みんなで深く深くテーマを掘り下げることを支援する存在です。
理屈を超えた深い知の場所へ行くのを支援します。
当初思いもかけなかったような認知の到来です ・・・。
その生成的 (ジェネレイティブ) ファシリテーターは、ワークショップの参加者の潜在能力を引き出す 「メンタルトレーナー」 でもあるのです。 

  戻りましょう。
第3講のテーマ : 「ワールド・カフェとU理論及びそこでのファシリテーター」 のイメージが少しはっきりしてきたでしょうか?

  U理論を否定する人は否定してよいのですが、ADコースではあくまでU理論とそのためのファシリテーションが究極の課題であることを知ってください。
  自分の世界 (問題意識) にとどまらず、ADコースの学びとつながってみてください。

  学びは 「生成的対話 (ジェネレイティブ・ダイアログ)」 「学習する組織」 などと密接に関連して、Generative facilitator 像に至るのですが、ドロップアウトしない限り、これらの学びを共に深めて行きましょう。 (^_^)

  第3講 (ワールド・カフェ) に向けてのU理論超入門は以上です。

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