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2015年5月20日 (水)

AD 第2講 ふりかえり

 開発教育ファシリテーター講座AD (アドバンスト) コース 第2講が終了した。
 以下は、授業者としての感想 (ふりかえり) を共有すべくMLに投稿したものである。
今年度も、私の授業はこんな調子で、参加者と共に模索しながら進むことになるだろう。

 第2講では、コースの意義と課題を共有できたと感じている。

~ 以下、メーリングリストより ~

アドバンスト7期の皆さま
先日はお疲れさまでした。

 新しくさばーいも加わっての第2講 「学習する組織と対話 (ダイアログ) 」 はいかがでしたか?
 通常コースの復習とアドバンストコース概観の両方の内容だったため、時間が不足しましたが、収穫はあったと思っています。

 このメールは、その収穫についてまとめます。
それらは二つで、アドバンストコースの高度化の確認とその課題でした。

(1) アドバンストコースの高度化の確認

 今回の授業は、先日合宿が終わったばかりの通常コースと同じ題材を使った部分もありました。
だから比較できるのですが、例えば、石川さんの投稿記事 「朝日オピニオン」 を使った部分です。

 ここで、通常コースとの違いがQ3 (ファシリテーターの使命) の解に出ました。

 まずファシリテーションの本質が出され、
次に、ファシリテーターの 「使命」 を深める思考が展開したのでした。
両方共が出されるべき解だったと思います。

補足しながらまとめますと、
 まず、facilitation の本質とは 「引き出す」 ことであること。
「引き出す」 とは、そう education の 「資質を引き出す」 と同じです。
facilitation の原義は 「スムーズに促進する」 ことですが、
上から引っ張る方がスムーズかもしれないのに対して下からの協働が重要です。
教育なら、教師が教え込む方がスムーズかもしれないけれど、それとは対峙します。
政治なら、独裁の方がスムーズかもしれないけれど、それとも対峙するのです。
こうした意味を含めて、「引き出す」 という解を共有したはずです。

 さらに、アドバンストの視点では、もうひとつ大事なことがあります。
確かに、ファシリテーターは参加者の持っているものを場に引き出すのですが、
対話 (ダイアログ) の感覚では、「引き出す」 というより、参加者みんなで場に解を 「生成する」 ことが問われるのですね。

このことは、次回登場の香取先生がよくおっしゃる観点です。
ADコースのめざす generative facilittor の究極的姿勢でもあります。

 次に、ファシリテーターとしての 「使命」 を考えるとき、
それは社会や文化のあり方に関係するものであることが確認されました。

大切なのは、単なる討論ではなく (反論は大事だが) 共に深める対話の文脈の保持。
こうした新たなファシリテーター像を実践することですね。

そこから派生して、参加者・生徒たち皆が、対話に関わるファシリテーターに育つことが出されたのでした。
感動的な展開でした。

 けれども、きっと感じたことでしょう。
「 そもそも自分は対話の文脈を保持する generative facilitator になれるだろうか?」 と。

(2) アドバンストコースの課題

 そうです。(1) を受けて当然に課題が明確になりました。
自分が generative facilitator になり、ダイアログの場を展開する。
そればかりでなく、参加者も generative facilitator として参加するようになる。
これは、とてつもなく難しい 「場づくり」 の課題であるに違いないです。

 ところで、通常コースでもダイアログの要素は無縁ではありませんでした。
しかし、授業の 「4段階の聴き方」 (U理論) で扱いましたが、
通常コースのダイアログは、探求のための reflective dialogue でした。
敢えて書くと、その高度化は生成のための generative dialogue ということになります。

配られたP.センゲ 『学習する組織』 のコピー資料をすべて読んでください。
そこでは、練習を場づくりに組み込んでしまうことを示唆しています。

 ファシリテーターは、場そのものも、自身にとってそして参加者にとっての練習の場にもっていくのです。いわば、バカ’s を踏む企画・運営 (マネジメント) ですね。 (笑

 皆さんのふりかえりシートに、こうした現実を踏まえて、「場づくりが最も難しいと感じた」 という声が多かったのはそのためだと思います。
中には、「こんな挑戦は難しすぎる」 とばかりに、早くも白旗を揚げかけているふりかえりもありました。
 でも、挑戦もしないで、勝手に壁の前で挫折しないでくださいね。
そもそも生成するとは、目の前の壁 (矛盾) を乗り越えて未来を創発することです。
私たちはUの字を掘り下げることを支援する使命とそのための学びの最中にいます。

 私は、対話 (ダイアログ) を通すことで、日本の社会と文化が若干でも変わることは、望ましいグローバル化だと思います。
 そのために、弁証法は欧米の哲学ですが、特にヘーゲルをきちんと学ぶことが重要と考えます。

 そういえば、昨夜の 「報道ステーション」 で、抗争で勝ち負けが決まっても、日本の将棋文化には、終局後、より良い指し手を求めて感想戦をする文化があると語っていて、感じ入りました。
そうです。勝った負けたで、負けたら腹を切るだけでない、二人の相乗効果でより良い指し手を探求し ・ 生成する文化が、日本にもあるのですね。
 授業では、「クロスロード」 で ○対× の対立だけでなく、△を求めるあり方をワークしましたが、あれです。

 ~ 以下、略 ~

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