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2014年9月22日 (月)

DEファシリAD講座第5講 「学校教育とワールド・カフェ」

 拓殖大学開発教育ファシリテーター講座 (アドバンストコース) 第5講終了。前講の 「ワールド・カフェ」 の体験的学びをふまえて、学校教育にワールド・カフェを組み込むアイディアを考えた。

 授業の究極のねらいは、第3講で 「対話型授業」 の可能性を志向したが、それをふまえて、今回は、対話能力向上を伴って、ホールシステム・アプローチ (今回はワールド・カフェ) を導入した対話型授業の指導案を工夫することである。
 ただし、ワールド・カフェを駆使した対話型授業を工夫すると言っても、すぐに対応できるのは難しい。したがって、今回は授業以外の工夫でも良く、対話型授業への導入は課題として残すことを考えたうえでの授業だった。


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9月20日(土)第5講
「ホールシステム・アプローチと対話(ダイアログ)」
~ワールド・カフェをめぐって

ねらい: 「学校教育へのワールド・カフェの導入」

<1> ワールド・カフェとファシリテーション

 ワールド・カフェは、ファシリテーターが配慮すべき事柄がプロセスに組み込まれている。
つまり、空間デザイン、グループサイズ、基本構成、問い、多様な意見を引き出す、4つのステージ、ファシリテーション・グラフィック、対立と解消などの諸要素である。
 企画者は、ファシリテーション・スキルを駆使する達人である必要はない。

 問われるのは、周到な企画・準備であり、大切な問いの設定であり、もてなしの心構えである。
 また、対話の展開が前提なので、スキルとしては「対話のスキル」が重要である。

○対話のスキルとは? (意見交換)

1) 「聴く力」(傾聴)+「話す力」(伝え合う~通じ合う)→響き合う関係性
  ・・・対話では、響き合うことから創り合うことに至る

2) 意見の違い尊重(対等な関係~関係づくり~意見交換の深化)
  ・・・他者の意見に納得して変わっても良い→自己成長・自己変革

3) 問う力(「問い命」:ワールド・カフェの成否は問い次第)
  ・・・そもそもの真理に迫る問い、合意形成あるいは共創に至る問い

Q&A
Q : 尊重できない意見にはどう対応するか?
A : 早急に否定して敵対関係に立つよりも、相手の背景をくみ取ろうと寄り添う試みが先
      一般的に世界の本質は多様性。想像できないほどにまったく異なっているのが前提

○対話とは、 (定義)

 価値観(あるいは文化)の違う者同士が、対等な人間関係に基づき、違いを認め合い、互いの意味を聴き解くことで新たな共通の創造に至るコミュニケーション。

<2> ワールド・カフェ実践に向けて (企画・準備)

1) コンテキストの設定
2) プロセスを決める
3) 問いを設定する
4) 事前準備(もてなしの空間づくり 等)

○問いの立て方~希望あるアイディアを引き出す問い(「力強い問い」)とは?

→ 参加者が自分事として是非とも話し合いたいと思いたくなる問い
→ シンプルながらポジティブな問い
→ テーマに関して目的意識・エネルギーが湧いてくる問い
→ 理想の状態、新しい可能性を開く問い

<3> まとめ

→ 子どもたちの現状は対話能力の欠如~このままで良いのか?
  ・・・ 自らに自信が持てず、目立つことを恐れ、厳しいことから逃避しがち
→ 子どもたちの現状を変えるには、教育の力に待たねばならない。
  ・・・ 対話のスキルと対話力育成カリキュラムの必要性
→ 真理探究型対話と共創型対話の担い手を育成する
  ・・・ グローバル・スタンダードな対話力を身につけた日本人(グローバル人材)

<4> ワーク

●学校教育に(対話の方法としての)ワールド・カフェを導入する指導計画作成

    ↓
 小学校班(小学校6年自然教室での雨天時ヴァージョン)
  テーマ:恋愛
  ねらい:学年に広げよう友達の輪
  プロセス:部屋ごとに模造紙とマジックを用意して、もてなしの場とする
  問い1.モテる有名人は?
 
  問い2.異性からモテる人ってどんな人?
  問い3.好きな人と両思いになるにはどうしたらいい?

 中学校班(合唱コンクールに向けて)
  テーマ:合唱コンクールを成功させよう!
  ねらい:やる気ないようで、心の底では良くなりたいと考えている本音を引き出す
  問い:成功とは何だろう?~楽しい合唱とは?
  プロセス:未定

 高校班(高校2年秋のキャリア教育)
  テーマ:人間としてどう生きるか
  ねらい:生徒の現在と将来をつなぐ
  プロセス:総合的な学習の時間+LHRを使った100分で4Rのキャリア・カフェ
  問い1.自分らしさとは?(15分)
  問い2.自分をいかす職業にはどんなものがあるだろう?(15分)
  問い3.具体的に誰を幸せにするのか?(15分)
  問い4.その職につくために何ができるだろうか?(15分)

●プレゼン共有とふりかえり

1) 何よりも自分事として参加したくなる問いが大切
2) 今回は授業に導入することに関してはノーアイディアだったが今後の課題
   対話型授業が重要なら、失敗を恐れずに取り組む勇気が必要
   現に、ディベートを授業に組み込む実践事例は数多い
   例えば、日頃から対話型授業を心がけると同時に、
   年に1度でも、15分×2Rヴァージョン等の工夫もありうるのではないか。



<参加者のふりかえりより>

声A : 進行具合がとても良かった。時間内で、議論もしっかり出来たし、発表案作りもうまく行った。
最初はどんな風に進行するか不安なスタートだったが、話し合っているうちに、良い方向へと進んで行った。やはり、人と人との相互作用 (建設的な相互作用) によるおかげだと思う。

声B : ワールドカフェは参加することが多く、作る側には立ったことがなかったので、問いを考えるのは良い経験になった。なぜワールドカフェをやるのか? そのねらいは? そして話を深めたくなるような問いとは? そのようなことを考える良い機会となった。

声C : ワールドカフェをわざわざ行う意味についていろいろと考えることができた。なぜ、ワールドカフェにするのか、グループワークでいいのではと思うことも多いが、ワールドカフェの良いところは楽しく気軽に意見が出せること、メンバーが変わることでよりアイディアが増えたり新しい関係ができたりすることだと思った。
授業の中でいろいろと試している。うまい使い方を考えて実践したい。

声D : 地理の授業でのワールドカフェ案。
調べたい地域ごとにグループに分かれ、メモリーマップを作成し共有する。
(他の科目でも可能かな?)

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コメント

 先ずは、ご自身が所属する組織での意思疎通を図っていただきたいですね。とんでもない迷惑をかけられた人間としては。

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