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2014年6月 6日 (金)

DEファシリ講座第6講 「ファシリテーション・スキル③」

 拓殖大学開発教育ファシリテーター講座第6講のテーマは 「質問する力」。

 3回目を数えるファシリテーション・スキルの授業だが、今回は、これまでの 「場をつくる」 「まとめる」 を踏まえて、「質問する」 についての体験的学び。
 質問の仕方ひとつで参加者は引き出されもし、黙りこんでしまうことからすると、ファシリテーターにとって、”問いこそ命” と言える。これは、テーマをいかに深めるかにも関連するきわめて重要な要素である。



担当した同僚・石川氏の授業展開は以下の通り。

Ⅰ 「つかみ」 のワーク

→ 有名人の中で 「この人こそファシリテーター」 と思う人は誰だろう?

 参加者から出された人物は、タモリがもっとも多く、他には、さんま、池上彰、田原総一朗、坂本竜馬などで、海外では、ネルソン・マンデラらが挙げられた。

  その理由を出し合うと、引き出し役、つなぎ役、まとめ役として高い評価をしての選出だった。こうした理由は、これまでの授業からの学びで想定できる、聴き~訊き~引き出し~深めることと重なるものである。


Ⅱ 「本体」 の解説

 良いファシリテーターとは良い聴き手である。そこで重要なのは、場の状況に応じてどのように問うかということである。

 質問には幾つかの種類があり、その使い分けを留意する必要がある。

◎ プッシュ(Push)型 ・・・ テーマのヒントになる質問をどんどん問いかけていく。
◎ プル(Pull)型 ・・・ どう思うか、自分の考えを引き出す。
~ 「動」 と 「静」 を使い分けてメリハリをつけ、場と頭を刺激させていく。

◎ 閉じた質問 ・・・ イエスかノーかであらかじめ答えが決まっている問い
◎ 開いた質問 ・・・ 簡単に答えることのできない深い問い
~ テーマに収束させながら、What、Why、How で考えを深める

→ ポイント
: 沈黙を恐れない(深める時間としての 「間」)
  答えやすい閉じた質問を大切にして発展させると効果的
 
Why は重要だがネガティブになると要注意、What で代替する工夫が有効

→ 対人関係を促進するための5つの姿勢とは?
1) 受け止める (傾聴・うなずき)
2) 共感・関心 (「なるほど」)
3) 質問 (「なぜ?」「~という風にも考えられますね」「~についてどう考えますか?」)
4) 繰り返し (確認 「今の意味は~ということですね」)
5) 明確化 (「~ということになりますね」)

Ⅱ-2 「本体」 のワーク

(1) タモリと黒柳徹子の番組をみて、2人のどこがファシリテーターかを見極める

→ タモリ : 共感を表現する うなずき上手・あいずち上手
        閉じた問い(YesかNoのクローズドクエスチョン)からの話題展開
→ 黒柳徹子 : 確認とリアクションから、まつわる話題を引き出す
          質問よりも相手への関心を持ち続け、つないでいく

(2) ペアを組んで、質問を意識しながら話し合う

→ 話題例 : 好きなこと、楽しかった思い出 ~ 最近の悩み事


Ⅲ 「まとめ」 の解説

→ 深める工夫① : 重要な 「つなぐ」 ことと 「もどす」 こと
○ さまざまな要素とつないで多様に展開する
○ 発展した展開を核心に収束させていく

→ 深める工夫② : ずらす技
○ 視点を変え、多様に考えること(主体を変え、時間軸を変え、価値観を変える、など)
○ 新しい発想としての ”リフレーミング”

→ 事例研究 : サンデル教授の対話型講義
○ 参加者の名前を覚えて共感につなぐ
○ さまざまな意見を明確化し対立させ (つなぐ)、更なる意見を引き出す (ずらす)
○ そもそもの原点を深める (もどす)




<参考> 参加者の声から

声A : ファシリテーションをするにあたり、まず話しやすい場をつくらないといけないと思います。その点では、安心感を与えるためにも、共感や関心があることを示すことはとても重要だと思いました。

声B : 答えやすい具体的な質問で場を作っていくことの大切さに気づいた。タモリさんや徹子さんの番組を見て、どちらもゲストに興味を持っていて、きちんと相手に向き合っていることに驚いた。

声C : ダイレクトに質問するのではなく、幅広い質問から相手の話や状況を、「引き出す」ことの重要さ。
自分の意見を伝えるのでなく、相手の話を訊く力、引き出す力を身につけたい。

声D : クローズドクエスチョンもオープンクエスチョンも長所・短所があり、組み合わせることでより相手の話を引き出すことができるということや、リフレーミングを上手に活用することがキーだということが実感できて良かったです。
話す幅が広がった感じがしました。

声E : Why を What に変えていく。このことに気づくことは大きかった。現場ではどうしても成果を求めることから Why と問うことが多いが、What の問いかけの意義をもう一度認識し、活用してみたい。

声F : クローズドの質問が導入。その返答からオープンへと(段階を経て)より深い話題へと進む。意図する引き出しが、意図していない引き出しに進んだ(広がった)とき、それがファシリテーションなのかなぁと思った。

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