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2013年12月10日 (火)

開発教育ファシリ講座10期生の話

 開発教育ファシリテーター講座 (10期) は先日秋合宿を終了した。これまで10年間講座に関わってきたが、なぜか今年度は受講生の一歩一歩がたくましく思える。そのことを秋合宿でもはっきり感じた。

 1年間の講座は、前期に地球的諸課題に関する学問的素養とファシリテーションの基礎をインプットし、後期にグループでテーマに基づきアプトプットする。

 後期のアウトプットは3段階のプロセスがある。
ホップは、「100人の村」 の教材をモデルに簡単な参加型アクティブティを作って発表。
ステップは、オリジナルなアクティビティを作成し、秋合宿で発表。
そしてジャンプは、アクティビティ集としてのワークショップのプログラムを作成し、より完成度の増したアクティブティを最終プレゼンする。

 アクティブティ作成のねらいは 「ファシリテーターとしての教え方・伝え方」 だ。
教育で言えば、教師は教え込むのでなく、主体的な気づきを得る授業をめざす。
 ただ単に知識を上手に教えるのではなく、混沌のなかでの学び合いで気づきを得ること、その発見はものの見方考え方をリフレーミングするものであること、そこでの自己変容こそが学びであること・・・。

 完成度を増すとは、例えば次の格言が基準のひとつとなっている。
→ 「聞いたことは忘れる。見たことは覚える。体験したことはわかる。見つけたことは自分のものになる」
 この基準では、第三段階以降の 「体験」 と 「発見」 の学びをめざすことがアクティビティの重要な要素となる。

 そして、ファシリテーターの役割は、学びを深めるための問いかけ人であり支援者だ。
学びの方向は予定調和を導くことではないから、ファシリテーターには高いレベルが要求されることになる。

 以上、後期のカリキュラムを概観したが、10期生たちはホップ段階で少しずつクリエイティブな能力を示し始めた。
 そのうえで、秋合宿で発表されたアクティビティは、想いのこもった実にクリエイティブなものだった。仲間みんなで良さを認め合い、改善点を指摘しあったが、最終プレゼンにジャンプする可能性を十分に感じさせる。

 その要因は三つあると考えている。
 第一は、今回が最初の創作ということで導入的な内容が多く、「見つける」 レベルの学びに向けて十分な余力を残していること。
 第二は、(あるグループの発表で) ワークショップの原点とも言うべき、「在るものデータからアイディアを創出する」 という スタイルが皆で共有できていること。
 そして第三は、例年通りとはいえ、とてもチームワークが良いことである。

 こうした手応えから、私は年度末のジャンプに期待している。
それどころか、私自身が10期生から大きな学びを得ていると感じている。

 基礎知識を土台にして授業を創る。「混沌」 「ジレンマ」 「気づき」 「リフレーミング」 ・・・ こうしたキーワードを重視する。そのためのしかけと問いを用意周到に準備し、真の学びを築く。

 欲を言えば、個において、いかに自分と向き合い開示するかという教育的課題は残る。さらに、そこから自己を相対化・社会化して成長し、深い対話に参加していくときに伴うより深いファシリテーションの課題も残されている。
 けれども、これらはアドバンストの課題である。まず今はファシリの基礎固め ・・・ 。

 通常コース10期生の頂点はすぐそこに来ている。 

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