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2012年3月20日 (火)

システム思考と「対話(ダイアログ)」で展開する開発教育

 実は、現在、3月末締めきりの原稿作成に追われている。脱稿には程遠いのだが、ここでは、第1節 「1-2本稿の構成」 部分について紹介しよう。これを読めば、どんな内容の原稿かは一目瞭然であろう。

 1-2 本稿の構成

 以上のテーマを探求するために、本稿では以下のような構成で考察を進める。

 第2節 「システム思考で展開する開発教育~システム論的パラダイム」 では、まず 「なぜシステム思考か?」 を開発教育の現状を踏まえて明らかにする。その上で、システム思考の利点とその活用のポイントを提起する
 さらに、システム思考で展開する開発教育の具体化として、ワークショップ型授業のフレームを提示し、「システムの構造とレバレッジポイントを探求する学び」 について検討する。ここでの構造認識と最重要課題(レバレッジポイント) を探求する学びこそが、システム思考で展開する開発教育あるいは 「座学にとどまらぬ学び」 をめざす開発教育の焦点となる。
 最後に、既存教材 「貧困の悪循環」 を検討し、その限界と課題を明らかにする。その上で、新しい教材作成の可能性について検討する。

 第3節 「対話(ダイアログ)で展開する開発教育~社会構成主義パラダイム」 では、開発教育が本質的に社会構成主義の学びであることを確認したうえで、学び合う教育(いわゆる「学びの共同体」) の重要性を検討する。そして、ここにおいて 「対話(ダイアログ)」による学びの重要性を強調する。一般的な対話ではなく、心を開いて聴き、語り合う意味のこもった Diagog (ue) を、本稿では 「対話(ダイアログ)」 と表現する。
 続いて、企業経営論における 「学習する組織」 論に学び、その教育への適用を検討する。「学習する組織」 論は、システム思考に立脚しているが、その内容は社会構成主義への橋渡しをするものと捉えている。
 「学習する組織」 論を教育における学習論として展開するために、私たちはそれを 「学習する学校」 と捉えて検討している。そして、関連する方法論としてのホールシステム・アプローチを検討し、社会形成(開発) の未来志向アプローチを展望する。

 最終の第4節 「これからの開発教育ファシリテーター~アダム・カヘンに学ぶ」 では、本稿の本論である第2~3節のまとめを兼ねながら、これからのファシリテーターのあり方を考察する。「問題解決ファシリテーター」 とはどのような存在か軸にして、これからのファシリテーションのあり方としてまとめたい。さらに、ファシリテーターのモデルと考えている国際ファシリテーター=アダム・カヘンの人物像を検討し、その思想と実践に学ぶことで、世界にはばたくファシリテーター像を展望する。

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 以上は、研究会2年間の全体像を網羅しようとする 「総論」 である。つまり、本稿は研究活動全体の課題と展望を整理する役目を担っている。
 また、研究内容はビジネス界から学んだ概念も多い。システム思考、「学習する組織」、「対話(ダイアログ)」、ホールシステム・アプローチなどの展開は、ビジネスの方が先行していると思われる。しかしだからこそ、教育界とビジネス界の学び合いを基本姿勢としている研究会の成果 (ビジネスからの学びを教育に具体化しょうとする試み) にはそれなりの意義があるだろう。テーマを共有する国際理解教育や、同じく ”開発のあり方” に関係する 「ESD(持続可能な開発のための教育)」 のみならず、教育全般への問題提起にもなると確信するものである。

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