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2011年11月29日 (火)

秋合宿(拓大「開発教育ファシリテーター講座」)

 開発教育ファシリテーター講座の合宿が終了した。前期に、「開発教育」 「ファシリテーション」 「地球的諸課題」 を学んできたが、後期は、それらの学びをより深めるために、実践的なアウトプットに取り組んでいる。合宿は後期のヤマ場。「楽しく、でも楽しいだけではない」 合宿はどうだったろうか。ここでは、今回の合宿の要点をまとめておこう。

 合宿には、5つのグループが事前にアクティビティを作成して持ち寄っている。テーマは、「貧困ってどういうこと?」 「日本の今を語ろう」 「世界のつながりと支援」 「食の不均衡」 「私たちの生活と途上国とのつながり」 と多彩なテーマが並んだ。

 プレゼンでは、各々のグループが、想いを込め、力を尽くしているので、「さすが」 と実感する。その一方で、アクティビティのねらいは達成できたか、参加者の参加を引き出せたか、その結果としてどのように深まったか、等をみんなで研究協議した。

 合宿では、講座自体が 「学習する組織」 となっていくことを大きな成果と考えている。「学習する組織」 とは、要するに、みなが自分のやっていることに意義を見い出し、メンバーが共通の目標に向けて協力し合う協働学習のあり方だ。

 さて、そこでの各グループの学びはどうだったろうか?

 実際の学校現場でも見られるが、内容を盛り込みすぎて焦点がぼやけてしまう 「教え込み」 教育は避けなければならない。ゆえに、まず最初に意識すべきは、Simple is Best ということ。だからこそ、テーマや問いかけが明確になり、深めることができること。

 参加者は、他のアクティビティから多くを学ぶことが問われる。それは、良いところを得ることと、改善すべきところを指摘できること。その意味で、その両面について、仲間同士ゆえの忌憚ない意見交換がなされた。

 まとめるなら、これはスタッフ側の留意事項でもあるのだが、次のような項目をチェックしたことになる。

 アクティビティ作成と運営の基礎として、①つかみ(導入)の工夫、②本体の流れ(展開)の一貫性、そこでの ③概念の再構成(ヤマ)、④気づきの共有(ふりかえり) が、どのように仕組まれ、どのようにファシリテートできたか。。

 結果として、2日目は前日の反省をさっそく活かしたプレゼンが行われた。その内容は、合宿の成果として共有すべきであり、細かいことを言うべきではないと思わせるものであった。

 ・・・ 最後に、特に印象深かったことを 3点 付け加えておきたい。このことは、受講生の質に関わるのだが、この講座の進化の現れでもあると考えている。

 ひとつは、どのグループにもオリジナリティがあるのだが、それが従来の殻を破る力強さがあったこと。 

 次に、大学生主体の若いグループがあるのだが、その頑張りが講座全体に新鮮な力を与えていたこと。

 そして、第3に、今回の合宿では、例年の 「基礎固め」 を超えた次元にまで、最終的な学びが進んだこと。

 この3点目はどういうことか。。

 開発教育は、「知る~考える~行動する」 という3段階を学びのプロセスとする。けれども、「知る」 と 「行動」 には大きなギャップがある。開発教育で得た知識が行動につながる学びになっていると言えるだろうか? 既成概念を揺さぶり、何らかの気づきをもたらすワークは得意でも、 「行動」 が安易に流れがちな傾向があることを問題にしなければならない。

 さらに、その 「行動(対策)」 の有効性の吟味や問題解決力の養成も課題。身近でできることから・・ という発想だけでなく、原因の連鎖を捉え、どうしたら有効な対策になるのかをロジカルに考察できる力が(ビジネス同様に)必要だが、課題のままである。

 こうした課題を、国際開発教育センターでは、システム思考~レバレッジポイントの観点で考察する学びのプロセスを具体化しようとしている。ここには、当然に、「学習する組織」やダイアローグの視点が含まれる。

 こうした視点を、8期に至って初めて共有することができた。しかも、最終プレゼンチームが、世界のつながりをサイクルで描いていた。これは単なる偶然だろうか。。   

~ ~

 以上が、今回の合宿の大枠のまとめである。

 合宿を通して、開発教育について、そこでのファシリテーションについて、アクティビティの作成と運用についての基礎固めはかなり進んだと思われる。

 参加者は、自信をもって前に進んでほしい。特に、学んだことを自分の言葉で整理しておくこと、仲間が指摘してくれたのは何かを正確に受け止めることが重要と思う。

 今回、「”行動につながらない知識” 教育をどう超えるか」、「有効な行動(対策)を見い出す力をどう育成できるか」 にまで課題が膨らんだ。

 このことを頭の片隅に置くことは、8期生の力量を一層大きくするものとなりそうである。

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