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2011年10月27日 (木)

「開発教育ファシリテーター講座」 第21講

 「開発教育ファシリテーター講座」 第21講は、ワークショップ (授業) の企画・運営 事始め。いよいよ、後期より、アクティビティ づくりへのアウトプット。そのスタートは どのようだったろうか? 講座をふりかえり、重要なポイントを整理しておこう。

 まだ、アクティビティづくりを始めたばかりが前提なので、内容は 『ワークショップ版 世界がもし100人の村だったら』(開発教育協会)のアクティビティを実際にやってみること、その際、できれば改造に挑戦することが課題。

 具体的には、「つかみ~本体~まとめ」 の構成を把握し、どのように進行するか。参加者の意見を引き出し、共感や気づきを深めるか、また、どのように改造できるか。。

 私は2つのグループのプレゼンを元にまとめるが、基本的なポイントは全体に共通である。

 ・・・ 

 結論から言うと、今回の講座のねらいに即せば、素晴らしいプレゼンだったし、参加者は得るものが多かったのではないか。

 私は、アクティビティ作成の土台として4つのポイントで観ていた。(1)オリジナリティ、(2)構成と流れ、(3)問いの立て方、(4)気づきの共有 である

 (1)オリジナリティ については、両グループのアイディアは素晴らしかった。「文字が読めないということ」 では、原版の薬購入のシミュレーションではなく、買い物ごっこが始まった。「世界の富は誰がもっているの?」 では、原版のお茶ではなく、格差.comでのオークションが始まった。通貨単位は、期せずして両グループとも、”Faci” (笑)

 (2)構成と流れ についても、役割分担をきちんとした上で、ファシリテーターはよく任を果たしていた。(細かいことを言うつもりはない)

 問題は (3)と(4)である。

 (3)問いのたて方 では、持ち時間が30分という設定なので、どこまで深めるかが難しかった。Aグループは体験を主にして導入的な内容としていた。Bグループは、体験の上に より深めた問いを用意した。

 結局、これは参加者のふりかえりでの意見であるが、Aグループは深めると言う点で物足りなかった。逆に、Bグループは、盛り込み過ぎてやや中途半端になった。

 要するに、「時間との勝負でどこまで深めるか」 が課題なのである。そのためには、内容を精選してシンプルにし、可能な限りの深みに迫る必要がある。

 (4)気づきの共有 は(3)に関わる。アクティビティには作成者のねらいがあるが、どう展開できたか、あるいは、作成者のねらいを(良い意味で)超えるものがあったか・・・。

 これについても、ファシリテーションの方法も関わって、今後の課題である。伝えること、気づきを生み出すことは難しい。

 さて、この点で、ひとつ気になっていながら、最後のコメントで言及できなかったことを書いておこう。

 「世界の富は誰がもっているの?」 のオークションで、上位20%の富裕層と、60%の中間層、下位20%の貧困層が出てくるのだが、結果として、中間層の位置づけが甘くなっていなかったか?

 そこそこの住居に住むことができ、食べ物にも困っていない中間層だったが、世界の現実は果たしてそうか? そうした世界観を伝えるワークだったのかを考える必要がある。有名な 「ワイングラスの図」 からしても、上位20%への富の集中、その他80%との格差を問わねばならないのではないか。中間層がそこそこ豊かな社会ならば、経済的には成長段階ということになる。

 ・・・

 それはともかく、全体を通して、素晴らしいアイディアを出し合い、結果として、成功もあり課題も出た。基本的な課題を認識できたという意味で、貴重な第一段階だったと思われる。

 講座参加者のオリジナリティあるアイディア、楽しく学ぶ姿勢に、私は感動したのだった。

 

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