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2011年10月 2日 (日)

第4回開発教育システム思考研究会2011

第4回研究会のテーマは、今年度目標の確認と各自テーマの共有。つまり、開発教育が抱える課題を克服することと、そのための具体的な研究活動リストの共有。今年度後半の活動を見通すものだが、大枠の方向性が見えたように思う。それをまとめよう。

まず、研究会が昨年来進めてきた研究項目のキーワードの整理から始めた。それらは、「システム思考」、「構造」、「因果関係ループ図」、「システム原型」、「レバレッジ・ポイント」、「学習する組織」、「メンタルモデル」 ・・・ といった概念である。研究会の今後は、これらの学びからのアウトプットである。

次に、研究会がこれまで、大枠として課題としてきたものの整理。開発教育の学びは、「知る~考える~行動する」 という3段階が想定されてきた。そこにおいて、私たちは、内容としては、構造理解が十分にできていたか、方法としては、気づきのプロセスや行動につながる学びが浅いものにとどまっていないか、ということを課題ととらえてきた。

したがって、研究会の今年度のアウトプットについては、当然に、このふたつの方向性を集約するものとなるはずという見通しを確認した。

前提となる 「構造理解」 においては、根本となる分配問題を視野に入れながら、世界の (不公正な) システム構造を見る視点の現状と課題が重要である。

ただし、アウトプットの全体像を概観すると、「構造理解の課題提起」 を軸とする研究と、「学習する組織の学習観の展開」 を軸とする研究を網羅しているが、傾向として、後者の研究項目が厚めになった。

その具体的項目としては次のようなものである。

「学校教育における”学習する組織”実践の意義と効用」 (そもそもの教育論から発して、自己マスタリーを高める教育を具体化)、「”ダイアローグ” の展開とファシリテーション」 (価値観の違う者同士が、そこでの対立に向き合い、オープンに意味を聴き解くことで、新たな創造に至るプロセスの展開)、「対話を通して問題解決を考える教材」 (国際協力に関する問題を、<個人的思考><集団的思考><リスク的思考>で対話する教材作成)、「”学習する組織”論の(学校)教育への転用の可能性」 (人間としての根本に迫る教育現場の事例研究)。

研究会の母体である 拓殖大学 IDEC(国際開発教育センター)では、開発教育ファシリテーター養成を事業の柱としている。そこでの 「開発教育ファシリテーターとは?」 に対するアプローチがこうした研究項目に含まれているように思われる。

特に、研究会前半は、かなりの時間をとって ”ダイアローグ” (とファシリテーター) に関する話し合いがもたれた。

重要なのは、学び (チーム学習) を深めるあり方である。”ダイアローグ”の原義は、意味が (妨げられることなく) 流れることだが、対立に向き合い、そこでのディスカッションを ”ダイアローグ” にまで深める学びが問われる。

つまり、私たちには、対立を乗り越える合意を創造する力が求められるのではないか? このことは、相手を論破することを重視するばかりの政党対立(民主政治) のあり方の疑義にも通じる。

・・・ こうした後者の内容は、教育論一般に通じるだろう。ただし、研究会は、開発教育の視点で、特に実践的研究を重視している。そこでの軸は、当然に、前者の構造理解になるし、方法論上の具体化も、開発のあり方に関わるものとすることを確認した。(「開発」 自体の概念も話題となった)

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