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2011年9月21日 (水)

「循環型地場産業おこしの提言」(市政研究会)

月例の市政研究会に参加した。ところざわ自治研の一環である。今回のテーマは 「循環型地場産業おこしの提言」。担当は品川昭氏(品川エコ・エコノミー研究所)であった。興味深い内容だったので、地方都市の一活動として紹介しよう。

 品川氏の提言は、『所沢市自治基本条例』に定められている 「市民が主役となってまちづくりを行う」 という理念を具体化するものである。

 氏は、3・11を経た今こそ、地域コミュニティのきずなを強める機会であるとする。地元の歴史に学びながら、「自然の循環を活用し、ヒト、モノ、金が地域内で循環し、農業、商工業を活性化させ、災害に強い、安心・安全なまちづくり」 としての ”循環型地場産業おこし” を提案した。

 歴史に学ぶとは、所沢の自然の力を活用した循環型の、自立した産業が形成されていた事例に学ぶこと。その事例としては、「三富新田開発」 と 「織物産業」 が出された。当地では、狭山丘陵から流れる清水、河川を中心に水田が作られ、村落が形成された。明治からは、農業を基盤に製糸・織物業を発展させ、「所沢飛白(かすり)」 というブランドを産み出してきた。

 しかし、現在では、農業は衰退し、高齢化、兼業化が進んでいる。人口構成比の激減はもちろん、耕地面積でも、構成比21.4%(2005)に落ち込んでいる。地場産業としての織物業も、時代の流れとともに衰退し、所沢は、東京近郊都市の性格を強めてきた。

 加えて、問題は地域経済の実情である。市民所得の内訳で、市民所得は決して低いわけではない。けれども、その支出先の大部分(7割)は東京であり、地元で循環していない。つまり、地域経済の活性化には資金とその循環が必要だが、資金はあるとしても、それが地域で循環していない。大都市近郊都市の典型的な課題と言えるだろう。

 品川氏は、具体的に、3つの提言を行った。

提言1:農業の地産地消、提言2:観光業の育成、提言3:エネルギーの地産地消。

 これらのために、消費者としての市民、つなぎ手としての市民、農業法人としての市民、まちおこしNPO,所沢消費者団体、生活協同組合などがつながるしくみづくりが具体化の課題となる。「市民ファンド」 の活用もイメージした。

・・・

 質疑応答そして研究協議では、「総論ではなく各論を」 ということで、参加者のさまざまな想いが語られた。

 市民の活動は多様になされている。農業では、山口地区の古民家付き貸し農園・Corot も話題になった。ここには、地域の有機農家が出店もしている。さまざまな活動団体が集う場にもなっている。実は、5月の『幸せの経済学』上映会にもここで実施された。

http://jinonuki.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-4e7b.html

 研究会は、市政の(予算を軸とした)実情を研究していくとともに、さまざまな可能性を探る方向へ向かっている。その当面の対象は、今回の内容にあった、農業・観光・エネルギーである。

 私が問い続けるのは、市民による ”市政のビジョン” 。より具体的に、どのような地域づくりが望ましいかの合意である。それこそが、『自治基本条例』 の次にくるべきものだ。それがまだ課題とされている。これに関する合意形成から、多様な活動が、”しくみ” としてつながることが望ましいのではないか。

 今回の研究会は、とりあえず先行して、所沢ならではの事業(循環型地場産業)おこしを課題とした。

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