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2011年5月19日 (木)

『ビッグイシュー日本版』 の話

毎月2回発行の『ビッグイシュー日本版』。現5月15日号が 「自然エネルギー」 を特集していると聞いて購入。この雑誌は書店では買えない・・・。

「知る人ぞ知る」 この " THE BIG ISSUE " はイギリス生まれ。ホームレスの人へのチャリティではなく、販売の仕事を提供することで自立を応援する雑誌。日本では2003年に創刊された。定価300円。そのうち、販売者は160円の収入を得る仕組みになっている。

日本国内14の都道府県で展開している取り組み。私は池袋で購入。池袋なら東口を出る方が販売者を見つけやすいだろう。販売者 Tさんの話では、今号はいつもより売れているとのこと。

さて、特集 「自然エネルギー」 では、小水力、地熱、波力、そして 「市民発電所」 を取り上げている。自然エネルギーと言えば、太陽光、風力、バイオマスがよく知られているが、他の発電に着目しているのが面白い。

小水力の項では、一般に話題になる 「3万kW以下」 と定義される中小水力でなく、1万kW以下の小水力を取り上げているのがさらにユニーク。原子力発電を1万円札にたとえると、小水力はせいぜい500円玉だったり、もっと身近な50円玉だったりするが、自然エネルギー転換へのスターターとして貴重であるという。

地域に立地できる水車の発電への応用だが、日本の年間消費量(1兆kWh) を半分に節電できるなら、この水力に、太陽光や風力などを加えれば、自然エネルギーだけで電力供給可能としている。

この自然エネルギーの魅力は、エネルギーの 「地産地消」 が当たり前なこと。「地方で大規模につくって中央に集中させたエネルギーをコントロールして、わざわざ遠く離れた場所にある集落に電気を送るという、現在の電力供給のあり方はばかげている」 (小林久茨城大学教授) という。

地熱発電や波力発電の話も興味深いが、ここでは、飯田哲也 ISEP(環境エネルギー政策研究所)所長へのインタビュー記事を紹介しよう。

世界の自然エネルギー市場は年率30%を超える急成長が続いており、昨年の世界の発電容量は原発を追い抜いた。省エネ・節電というと 「みんなで我慢」 というイメージは間違った先入観であるという。

世界のエネルギー政策の分野で提唱される 「ファクター4」 の考え方では、今ある最新の省エネ技術をすべての製品に適用するだけでエネルギー生産性は4倍になり、豊かさを2倍にしても資源消費を半分にすることができる。

そして、これから大切なのは、市民による 「地域オーナーシップ」 が不可欠とのこと。

「持続可能な循環型社会」 のコンセプトを考えることのできる内容である。

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