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2011年5月26日 (木)

第1回開発教育システム思考研究会2011

新年度 「開発教育システム思考研究会」 が再開されました。初年度は、「研究」 というより 「学習」 の段階だったとも言えますが、2年目は、参加者の協働で 「学習する組織」 としての研究活動に挑む再スタートとなります。

参加者全員の合意で決めたのは、「研究会の大目標」 と 「目標を達成するための具体的な活動」 のリストアップ。さらに、「今年度の研究会の具体的活動目標」 。

「研究会の大目標」 :

開発教育が抱える(特に開発教育でシステム思考を活用する場合の)課題を克服する。

・・・ 課題とは、開発教育が抱える課題(※注)、および開発教育がシステム思考を活用する場合の課題。学習者の当事者性、構造理解、気づきと行動の関連、批判的思考力の育成、等。

「具体的活動リスト」 :

以下の活動を、研究会および参加者各自の研究対象とする。

・・・ システム思考を活用した学習案、システム思考による学びのフレームワーク、「学習する組織」の(学校教育における)事例収集、メンタルモデル分析、等。構造理解へのシステムアプローチの分析を含めて、開発教育でシステム思考を活用する可能性を探る。

「今年度研究会の具体的活動目標」 :

開発教育をより深めるために、システム思考を活用した際 (特に「構造理解」において) の可能性と限界を探求する。

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以上の基本方針に基づき、研究会員は自分の 「研究テーマ」 を持って参加する。最終的には、メンバーは 『年度末報告書』 の研究成果で、担当する分野を持つことになります。

次回は、各自の「テーマ」の確認、および、事例研究 「電力不足」 の現実と構造をどうとらえるかを、特に、構造理解の見地から検討します。

・・・ 「構造」 とは、全体をつながりでとらえループ化できる全体像において、変化に規則性をもたらす要素で、事象レベル~パターンレベル~構造レベル(~メンタルモデル)という構成の底にあり、事象の奥に潜む目に見えないもの。

(※注) 新年度にあたって、何より重要なのはメンバーによる 「ふりかえり」 の総括。今回の基本方針は、「システム思考~つながりのループ~システム原型~学習する組織」 と進めてきた基礎研究について総括した結果として出されたものです。

昨年度末フォーラムでの 「研究会報告」 も改めて共有。開発教育の課題として、話し合いの軸になったのは、パワポ資料の次のカードでした。

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 なぜ、開発教育でシステム思考か

  キーワード1 「構造」

   開発教育は伝え方が難しい

    → 事象提示(リアリティ) ~ 共感的理解へ

    → 全体把握(見える化) ~ 構造的認識へ

  キーワード2 「レバレッジポイント」

   一過性の気づきで行動につながらない

    → 「知る~考える~行動する」 プロセスの再考

    → 真の原因究明と検証 ~ 解決への参加

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いかに、共感的理解から構造的認識に至るか、いかに、本当の原因究明とその検証で行動・参加する学びに至るか、これらは開発教育の新しいステージになるでしょう。

そればかりでなく、ビジネスだけでない 「学習する組織」 の適用を伴って、国際開発の現場で、地域の現場で、そして学校教育の現場 等で、不可欠な協働の手段あるいは合意形成のツールとなるように思えてなりません。

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コメント

小貫さん

ご無沙汰しております.時々、このブログを拝見しております。この研究会に興味があります。自分も思考力に関してアプローチしたいと考えていました.少し、情報を頂けますか?

小玉さん、ごぶさたしています。
昨年5月にスタートした「開発教育システム思考研究会」ですが、「システム思考とは?」から始めて、「因果関係ループ図」~「システム原型」~「学習する組織」といったテーマについて基礎研究してきました。
文献は、 『問題発見力養成講座』(髙橋浩一)、『システム・シンキング入門』(西村行功)、『最強組織の法則』(ピーター・センゲ)、『チーム・ダーウィン』(熊平美香)といったところです。テキスト著者の高橋氏をお招きする機会も何度かありました。
私たちの総括としては、
・全体をつながりでとらえ、循環を ”見える化” するものの見方考え方への賛同
・全体を俯瞰して見い出す対策(レバレッジポイント)の有効性
・「学習する組織」を適用することの教育的意義
など、大きな可能性を見い出すに至っています。
ここでのキーワードが、「構造」と「レバレッジポイント」なのですね。
私は、これらの思考力が、ESDには特に有効であると考えています。
まだまだ、私たちの研究は途上なのですが、いつかゆっくりお話できたらと思います。

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