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2011年3月14日 (月)

前代未聞の大震災

2011年3月11日14:46、三陸沖を震源とする前代未聞の大地震。。M9.0 は世界でも有数の規模で、M7.9 の関東大震災を上回る。大津波が東北の沿岸部に押し寄せ、家屋やクルマを押し流す映像には言葉を失った。関東でも長い大揺れ。・・・ いろいろなことを考えさせられている。

私が今回の大地震をめぐって考えていることは、今でも交流のある高校教員時代の生徒たち、あるいは、東北に住む知人へのお見舞いでのやりとりなどがもとになっている。

仙台の友人は、家族や自宅は無事だったものの、所有するビルが半壊状態で、茫然自失の状態を伝えてきた。他の方々の状況からも、たとえ無事でも、電気が使えず、テレビやインターネットもままならない様子が伝わってくる。そして、未曾有の悲惨な津波災害に加えて、原発事故が気になる。

関東の知人たちは、たいてい ”帰宅難民” ないし ”出勤難民” を経験。本日からは 「輪番停電」 が(一部先行で)始まった。

こうしたなか、私の思考は主に次の3つに関連している。(1)「相互扶助」、(2)「メディア情報」、そして (3)「原発問題」 。

(1)「相互扶助」 について

夫が ”帰宅難民” で遅くなって、停電の中で心細さを経験したMさんから、「近所での結びつきのなさを実感。無縁とか孤立とか、社会問題になっていますが、ここも新しくやってきた人が多いせいか、近所の付き合いが少ないです」 というメールが届いた。う~ん、無縁社会か・・・。けれども、一方で、たとえば 「がんがれ日本!」 サイトでは、さまざまな元気の出るツイートが集められている。それを読むと、”帰宅難民” が歩いて帰るのを、無縁どころか、支援する心ある人たちの様子が紹介されている。みんな自分にできることをしたいと思っているように見える。海外からは、整然と秩序を守る日本人の精神が賞賛されているとある。「日本は今まで世界中に援助をしてきた。今度は世界が日本を援助する」 といった言葉は嬉しいし、実際、韓国も中国もロシアなど多くの国々が支援を申し出てくれているという。

となると、こうした苦難の時期だからこそ見えてきたこと、それは日本は本来、”無縁社会” などでなく、”助け合い社会” こそが本質なのではないかということ。そのように私は強く感じている。でも、どこかでねじ曲がっている側面があるとすれば、それを是正することが問われていると思う。

(2)「メディア情報」 について

中東の 「ジャスミン革命」 にフェイスブックが大きく寄与した事例にもあるように、今日の情報の高度化は目を見張るものがある。こうした流れは、今回の大地震でもいかんなく力を発揮している。私は、新聞・TVよりもネットから多くの詳細情報を得ている。マスメディアでは焦点が定まらないように思える情報も、ネット情報によって、明確になることが常である。これは素晴らしいことだろう。

けれども、私たちにとっては、一方的な情報に傾倒することなく総合的に判断する ”メディア・リテラシー” が一層必要になっているように思える。このことは、(3)の原発事故情報に関しても顕著だと思える。

(3)「原発問題」 について

福島原子力発電所事故の状況は、いまだに悪化の懸念から解放されていない。今回の原発事故で、原発の「安全神話」が崩れたことは間違いない。地震国での原発の危うさである。核廃棄物処分の問題も解決されていない。原子力は電気の使い過ぎ、つまり浪費社会を支える技術になっているのではないか。これは、今日求められている 「持続可能な社会」 と矛盾する。

今回の事態で、日本のエネルギー政策は大きな方向転換を迫られるように思う。これからも 「原発推進」 を声高に叫ぶことは世論が認めないだろう。一昔前は、SF小説で 「原発の見切り発車」 が書かれた時期があった。チェルノブイリ事故(1986)以後、世界の原子力発電所建設が大きく後退した時期もあった。それが今日では、地球温暖化に対応する ”クリーンで安全” なエネルギーとして、原発を推進している。それをどうするのか?。このことは、いかに 「持続可能な社会の形成」 が可能かを考え行動する ESD(持続可能な開発のための教育) に連動している。

さて、(2) の ”メディア・リテラシー” との関係で一言。

原発の危険性を訴えることには賛同するが、時に冷静さを欠いて行き過ぎることがあると感じることもある。最悪の事態を想定することも必要なので難しいが、チェルノブイリ事故とは原理的に違うのがせめてもの救い。想定外の悪化が継続的に進んでいるが、各自が情報を総合的に判断する姿勢こそが重要。今こそ ”メディア・リテラシー” の進化が問われていると考えている。そして、今回、それは現実のものとなるはずだ。

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