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2010年8月18日 (水)

子どものための日本語指導者養成講座(4)

第4回は、前回に続き、池上先生の講義です。テーマは、「子どもに日本語を教える際の留意点」。年少者対象の日本語指導には、大人と違う配慮が必要であることが具体的に示されました。

まずは、基本となる 「日本語指導の段階」の理解について。

日本語指導は5種類の組み合わせ。a.サバイバル日本語、b.日本語の基礎 (発音、文字・表記、語彙、初級文法)、c.技能別日本語、d.教科と日本語の総合学習、e.教科の補習 です。

初期指導では、このうち、a.~b.を軸に、d.の初歩が加わります。(e.は適宜)

d.の中心は、いわゆる 「JSL(Japanese as a Second Language) カリキュラム」 (文科省) です。私は、単なる教科指導でなく、 「思考のためのことば」 に留意する指導こそ大切と考えているので、そのためのプロセスを池上先生が考慮していることに賛同しました。ただし、このカリキュラム自体は、まだ十分に活用しきれていないようです。

次に、本題の 「年少者対象の日本語指導の留意点」 について。この部分は、前回も、ふれているのですが、より具体的な解説です。

1) ことばを子どもに合わせてコントロールすること。すなわち、子どもが知っていることばを把握し、質問等は具体的にするということです。

2) 視覚にうったえること。つまり、絵や具体物を示したり、絵や図を描きながら話すことです。

3) ことばを意図的に示すこと。つまり、板書やカードで提示したり、前もってそれらを示すことです。

4) まとめの時間をつくること。つまり、必ず復習し、整理する時間をもつことです。

これらに加えて、断片でなく意味のあることばとして学ぶことの重要性、長期的な支援を視野に入れた初期指導の必要性 等の確認がありました。

全体として、「思考に用いる言語」、日本で 「社会参加に用いる言語」への配慮が印象的です。それだけに、JSLカリキュラムの 「思考のための日本語ワーク」 に関心があるのですが、これは課題として残されました。

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