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2010年7月 2日 (金)

「日本的サッカー」挫折からの展望

ワールドカップサッカーでの日本代表はベスト16で終わりました。結果としては「善戦した」と言えると思いますが、「良くやった」のお祭り騒ぎ一色なのはいかがなものか・・。もっと冷静に、国民全体で、「日本はもっとやれるはずなのにできない」 ことへの思慮があってしかるべきと考えています。みんなで、「日本的サッカー」を論じ合う土壌はまだないのでしょうか?

今大会ではっきりしているのは、監督が「理想の日本的サッカー」と考えていたものができなかったことです。「理想の日本的サッカー」とは、全員守備・全員攻撃で、組織的に人とボールが動くサッカーです。

現実はどうだったか? 守備では、プレスしてもかわされて、ボールを追い回すかたちが目立ち、攻撃では、パスはつながらず、シュートまでいかない。結果として、望みはフリーキックのみ・・・。これが「日本的サッカー」のはずがありません。

守備重視は結構ですが、ハイレベルな「攻撃的守備」とは大きな違いを感じます。ボールの出し所にプレッシャーをかけることばかりが先行し、ボールの行き先を読んで組織的に囲むという「攻撃的な守備」はできなかった。わかっているはずなのにできなかったのです。この効果的な守備ができなかったことと、逆に、パス先を読まれてパスミスの連続で、かわいそうなくらいに消耗するばかりでした。

残された活路はフリーキックということになるのですが、それで2点取れたからといっても手放しで喜べないのが現実ですね。個人差はあっても仕方がないけれど、組織力(チーム力)でも差があっては話になりません。

基本はシンプルです。まず、「守備の日本」はもっと集中力を高めて守備を強くすることではないでしょうか? 守備要員を増やす守備でなく、もっと組織的な守備の徹底です。攻撃は別物でなく連動します。そうしたレベルの高い守備がほんとうにできるならば、素早い攻守の切り替えから、サイド攻撃と裏への飛び出しへのスルーパスが可能になるはずです。

日本の現実が、守備要員を多くしなければならないのだとしたら、守備と攻撃のバランスは現在の悪循環のままということです。現在の日本の状況はさらに続くでしょう。岡田監督はそうした時期の監督ということです。8年前と本質は変わっていません。あのときは、4バックスに、中西という対人マークに強い選手を加えて5バックにし、センターバックの井原をスイーパーにして(超守備的にし)世界と対抗しようとしましたがなりませんでした。今回は、守備的中盤で阿部をアンカーに抜擢して3ボランチにして(守備的にし)世界と対抗しようとしたのです。一歩前進しましたが、攻撃力の弱さをいかんともしがたい現実は変わりませんでした・・・。

さて、問題はここからです。

私は悲観していないのです。「日本はもっと強くなれる」、その可能性はおおいにあると。。そのヒントは、体型がさほど変わらない南米のサッカーにあると思います。今回で言えば、チリのサッカーであることは先日も書きました。課題は、チリはブラジルが天敵であって通用しないことです。実力差と言ってしまえばそれまでですが、実は、ブラジルの方が組織的守備でも上回っていた。さすがドゥンガ(監督)です。その上で、個人差があっては歯がたちません。「守備はブラジルの組織的守備を、攻撃はチリの組織的攻撃を」が日本の目標と考えざるを得ませんね。ブラジルは攻撃の人材が目立ちますが、守備こそが世界一かも知れません。

日本代表の行方を期待するからこそ、敢えて厳しく見守っていきたいと思います。でも、方向を間違えたら、今回のように、「精一杯やったのに残念」な結果に終わるでしょう。。

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