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2010年6月18日 (金)

ファシリ講座第9講より~「つかみ」におけるFの配慮

拓大ファシリ講座の前期は、「ファシリテーションの基礎」に続いて、「学問的素養の集中講義+討議のファシリテーション実習」で構成されています。第9講は、甲斐先生の集中講義「経済発展と民主化~豊かさが先?自由が先?」でした。最後の「グループ討議とプレゼンテーション」で、 「討議のファシリテーション」に関する重要事項を確認する機会があったので、それをMLでまとめたメールを転記しておきます。

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・・・ さて、私が最後にふれたことについて、今後もずっと関係するので、フォローさせてください。

まず、討議の際のF(ファシリテーター)が最初に意識すべきポイントについてです。

お題:「開発と民主化とはどちらが優先か?」で、重要ポイントが3つあるとすると、

ひとつは、グループ内で討議の進め方を共有することが第一。あとのふたつは、ワークショップの「つかみ~本体~まとめ」の「つかみ」に相当します。

つまり、グループ内での「テーマの共有」と「用語の共通理解」。今回、「開発と民主化とどちらが先か?」 というお題(テーマ)自体がすでにグループ討議にゆさぶりをかけているのです。「開発」という多義性のある用語をどのように共通理解し、その結果としてテーマを共有できたか。Fがどのように配慮したかを問いたかったということです。

次に、終了後、個人的にしてくれた質問についての共有と補足です。

Q:「難しいテーマで参加者の知識の量に差がある場合、どうしたらよいか?」

これへの対応は2方向あると考えています。

開発教育は、考えるプロセスで参加者(学習者)の知識レベルを揃えるために、基礎知識を講義するのではなく、教材の中にカードなりで提供することをよくします。(学校の授業でも、考えるための基礎知識は不可欠ですね) 昨日の場合も、基礎知識は配布資料にある程度は含まれていました。

けれども、2つめのお題:「タイの民主化はどうあるべきか?」 いう応用テーマでは、配布資料だけでは対応できなかったと思います。そこで、大事になってくることは何でしょう?

各自の知っていることを出し合うというパターンでは、タイの研究者の集まりでもない限り、たいして深まらないと思います。こんなときに、訓練してほしいのが、ロジカルな思考法です。できるだけ原理的に考えること、既成概念は疑うくらいに。ある意見の前提となっている考え方は何だろうと常に思考し、吟味すること。そのうえで、「なぜ?」(「何が問題?」)を繰り返すこと・・・。

参加者の中から、「民主化が無条件に良いという前提でまとめていることには違和感を感じた」という感想がありましたが、さすが7期生! こういう発想が大事なのだと思います。

一定の到達点としての結論は大事にしなければなりませんが、それと同じように結論に至るプロセスこそが重要ということでした。このようなプロセスによる「気づき」こそが、行動につながる鍵となるでしょう。

FG(ファシリテーション・グラフィック)にも、そのプロセスが反映されていてよいと思っています。実際のプロセスでは、ポストイットが(KJ法のように)どんどん動くので、最終的にFGに残るとは限らないのですが、発表者はそのプロセスも含めてプレゼンするのですから、FGはプロセスをどう表現するかが問われることになりますね。

まずは取り急ぎ、昨日のふりかえりとして。今後とも、共に学んで行きましょう。

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