« 研究会の目的とシステム思考の基本フレーム | トップページ | 第1回 研究会(2)~開発教育教材と構造理解の現状 »

2010年5月22日 (土)

第1回 研究会(1)~なぜ開発教育とシステム思考か

開発教育システム思考研究会始まる! ここでは、本日の内容(流れ)のポイントをメモしていきます。

1.発題: 研究会の目的について  「なぜ開発教育とシステム思考か」

 開発教育は、1960年代から現れた新しい国際教育だが、日本にそれが紹介されて以降、当初から「古くて新しい問題」を抱えている。それは、1989年の開発教育協議会の研究誌 『開発教育 No.15』の座談会でも話題になっていた。それは、金谷敏郎氏の次のような発言に表現されている。

曰く、「(開発教育の)教育活動としての一番大きな問題は、発展途上国理解、貧困や低開発の状況などという知識面での学習は学校で試みられ、材料も結構ある。しかし、どうもその現状理解で止まってしまって、低開発の本質、南北問題の本質は何であるのかという学習に迫りきれない」 ・・・ 「現象面を取り上げることはできるが、構造的な問題には突っ込みにくい。そのあたりが開発教育を進めるうえで、一番大きな課題である」

この20年前の発言を現在の開発教育は果たして克服しえているか否か。研究会では、この問題について、改めて受け止め直したい。そして、その活路として「システム思考の可能性」を検討していきたい。システム思考のモノの見方考え方が、どれだけ社会の構造を見据えることに有効たりうるかである。そうしたプロセスを通して、「社会(世界)を偏見なく、客観的に認識できる子どもたちが育つ開発教育」を私たちは求めている。

2.自己紹介を兼ねて開発教育の課題を出し合う

参加者が開発教育との関わりの中で感じている課題は、大きく5つに集約できる。

開発教育は「伝え方」が難しい。遠い国の出来事で「リアリティ」が伴い難い。一過性のもので行動につながってない。そもそも、開発概念自体の掘り下げが不足しているのではないか。また、開発問題は自分探しをしている生徒の心の開発につながっていない。

これらの課題と研究会のテーマとはむすびつくだろうか。結論としては、関連性があると考えられる。たとえば、「伝え方」というとき、それは現象面だけを伝えるのではない。「リアリティ」をいうとき、今日では足元の問題をどう捉えるかが問われる、など。

3.そもそも、「開発問題」をどう捉えるか?(グループ討議①)

今日の開発問題は、(近代化の)「低開発」の克服というより、より良い「開発のあり方」とは何かを問うものになっている。

そこでの開発問題を出し合ってみると、政治経済社会的しくみから開発倫理に関わるものまで実に多種多様であった。これらの開発問題をシステムとして理解することは可能か、がまず問われよう。これらを構造的につないでいくことの可能性も問われる。

いずれにしても、開発問題の根本的な理解とその解決への学びが問われている。

(つづく)

« 研究会の目的とシステム思考の基本フレーム | トップページ | 第1回 研究会(2)~開発教育教材と構造理解の現状 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/559271/48430349

この記事へのトラックバック一覧です: 第1回 研究会(1)~なぜ開発教育とシステム思考か:

« 研究会の目的とシステム思考の基本フレーム | トップページ | 第1回 研究会(2)~開発教育教材と構造理解の現状 »