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2010年5月15日 (土)

開発教育システム思考研究会の準備中です

このブログを開設したそもそもの動機は、今年度から始める研究会の経緯を Weblog として残すことです。

拓殖大学国際開発研究所国際開発教育センター内の研究活動は、これまでも、文科省の委託を受けた 「国際協力イニシアティブ」事業の一環としての 「途上国における教育の質の向上に資する教育方法モデルの構築と検証」の研究をはじめとして、独自の 「参加型開発」研究や 「参加型教材」研究などさまざまに展開してきました。

今回の研究会もこれらの路線上にあるのですが、ちょっと一味違っています。特に、 研究会のメンバー構成で 「開発教育ファシリテーター養成講座」のアドバンストコース修了生に公募したことが特徴。結果として、11名の有志が集まっています。

研究会は、基本的に月例ですが、ゲスト講師を囲んでの展開(前半)とテキストの輪読(後半)を2本の柱として進める予定。

テーマは 「開発教育(ファシリテーション)とシステム思考の融合」。これまでの 「開発教育+ファシリテーション」の2軸から 「開発教育+ファシリテーション+システム思考」の3軸にすることの可能性を研究します。

私たちにとっての「システム思考」は、P.センゲの『最強組織の法則』が基本文献。明らかにビジネスレベルの思考形態です。けれども、「分析から総合へ」 「因果から循環へ」とするものの見方考え方、さらに 「ファシリテーション・グラフィックのループ図化」、そして レバレッジポイントの発見方法など、ビジネスレベルだけではない発展性がそこにはあるように思えます。

私は、テキスト(『問題発見力養成講座』)の著者・高橋浩一氏をお呼びするに際してのやりとりで、こんなことを書きました。

~~

(開発教育は)教育テーマとしては 「公正で共に生きることのできる社会」はいかなるものか、そのための 「望ましい開発のあり方」はいかに可能かを探求しようとする学び、と私たちは考えています。ここでは、教師は単に teacher であるばがりでなく、leaning facilitator で、参加型の学びをどう作り上げるかが重要です。 ・・・

もちろん、相違点として、ビジネスレベルと教育レベルの違いは大きいかもしれません。けれども、ビジネスレベルのシステム思考が 「企業経営の構造的把握(内容)と企業変化をいかに実現するか(方法)」にあるとすれば、開発教育でのシステム思考は 「社会の構造的把握(内容)と社会変化をいかに実現するか(方法)」なのであり、根っこの部分は同じなのではないかと考えます。

~~

開発教育は、教育である以上、人間としての生き方の主体的な変化も期するのですが、ビジネスレベルにも教育的志向性は同じようにあると思えます。

研究会は、「ロジカルシンキング」の基本的な理解から始めますが、それ以前に、開発教育が抱えている問題を共有するところから始めることが必要です。そもそも、「開発問題」とは何かを開発学の観点からきちんと共有することも不可欠です。

そこから、現象の構造的理解とはいかなるものか、それをシステム思考(つまり全体を考える思考)でどう読み解けるかの検討を進めることができると考えています。

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